宮島杓子
なぜ、宮島の杓子は縁起がいいのか。
宮島の杓子は、18世紀の終わり頃、僧・誓真が特に収入のない島民に産業をと弁財天の琵琶の形をヒントに考案しました。
琵琶(楽器)の形をした杓子は宮島が発祥の地です。のちには、しゃもじのことを“宮島さん”と呼ぶようになりました。高校野球甲子園大会で広島県代表に杓子を使った応援で必勝を願う風景もおなじみです。選手たちは嚴島神社に勝利を祈願し、「敵をめしとる」という言葉に掛けて杓子を奉納しています。今では、宮島杓子は日々の調理の実用品としてだけでなく、「幸せをめしとる」との意味あいから、縁起物のお土産としても重宝されています。
一本一本、丁寧な手作り
誓真は慢性的な水不足に悩む島に「誓真釣井」という井戸を掘るなど、島民の暮らしのために 尽力したお坊さんです。